こんにちは、中野ブロードウェイの時計店「れんず」です。
2025年のLVMHウォッチウィークにて、タグホイヤーから新作モデルの発表がありました!
その中から抜粋して、「カレラ クロノスプリント×ポルシェ ラリー」についてご紹介いたします!
カレラ クロノスプリント×ポルシェ ラリー
今回登場したのはこちらの2本。
黒い文字盤にオパーリン仕上げが施されており、近付いてみると細かい粒子が見えます。
メインカラーである黒に差し色としての赤が映える、クールなデザインですね。
イエローゴールドモデルの高級感、ステンレスモデルの日常的な使いやすさ、どちらも素敵だと思います。
しかどちらのモデルも「カレラ クロノグラフ」ではなく「カレラ クロノスプリント」。
一見、ただのクロノグラフモデルのようにも思えますが、そうではないのです。
なんと、加速・減速を行います。
クロノスプリントとは?
クロノスプリントの初出は、2023年に登場したタグホイヤーの「カレラ クロノスプリント×ポルシェ」。
カレラとポルシェ911(901)の誕生60周年を祝う記念モデルとして誕生したモデルで、この時もゴールドモデルとステンレスモデルが登場しています。
クロノスプリントは「クロノグラフ」と「スプリント」をかけた言葉であり、スプリントは「全力疾走」という意味を持ちます。
この言葉の意味の通り、クロノスプリントモデルのクロノグラフは全力疾走します。
4つのモデルに共通するデザインとして、12~4時の分目盛り付近に赤いラインがありますよね。
ここが重要です。
1963年に発表された初代ポルシェ901が、0から100km/hに到達するまでの時間が9.11秒。
現在の新型では3秒ほどに進化していますが、当時はこれが最速でした。
2023年に発表された白い文字盤のカレラ2本は、この9.11秒に着目。
「9.11秒までは最高速度で動いて、そこから50秒ほどかけて減速しながら、1分で0まで戻る」という機構のクロノグラフを搭載していました。
今作2025年の黒文字盤のカレラ2本では、8.4秒までは最高速度で動く同じ機構のクロノグラフムーブメントが搭載されています。
この8.4秒は、1965年に行われたラリー・モンテカルロと呼ばれる大会に参戦した際のポルシェ911が、8.4秒で100km/hに到達できるようになっていたことから来ています。
※1963年に発表されてから、1965年に量産されるようになったタイミングで901→911に改名しています。
そんなポルシェ911は、初参戦ながらも総合5位、クラス2位という優秀な成績を収め、輝かしいデビューを飾りました。
さて、ここまで来れば赤いラインが何を示しているのか、よく分かっていただけたかと思います。
あれはオマージュ元のポルシェが時速100kmに到達するまでのタイムを表したものであり、そこを超えるとクロノグラフ針がゆっくりと減速していくことを示す場所なのです。
実際にクロノグラフ針の動きを見たい!という方は、ぜひタグホイヤー公式サイトで見てみてくださいね。
製品ページのクロノグラフボタンに触れると、動きを見ることができますよ。
△ 画面録画ゆえ低画質&前作の動画で申し訳ないのですが、こんな感じです。
赤いところをぐんぐん進んで、4時位置を超えると減速が始まり、5時位置の時点でかなり分かりやすくスローになっています。
その調子で12時までたどり着くと、再び加速して赤いラインを駆け抜けていきます。
スネイル型の歯車を使って、このような器用なことをやっています。すごい。
そんなクロノスプリント。
お分かりいただけたでしょうか。
ちなみに今更ですが、「カレラ クロノスプリント×ポルシェ ラリー」のラリーとは、公道を走ってよい車を使って行うタイムアタック競技のことを指します。
製品情報
モデル名:カレラ クロノスプリント×ポルシェ ラリー
型番:CBS2041.EB0382
ケース径:42mm
ムーブメント:自動巻きキャリバーTH20-08
素材:イエローゴールド
文字盤色:ブラック
防水性能:100m
希望小売価格:3,679,500円(税込)
モデル名:カレラ クロノスプリント×ポルシェ ラリー
型番:CBS2015.EB0381
ケース径:42mm
ムーブメント:自動巻きキャリバーTH20-08
素材:ステンレススチール
文字盤色:ブラック
防水性能:100m
希望小売価格:1,534,500円(税込)
イエローゴールド製のCBS2041.EB0382は11本限定。
ステンレス製のCBS2015.EB0381は911本限定の、どちらも希少なモデルとなります。
また、ボックスも限定モデルらしく、特別な仕様となっています。
赤いボックスに、替えのストラップと時計を収める場所、そしてポルシェ911のミニチュアが入っています。
やはりコラボレーションモデルなので、中央に時計を配置せず、車と合わせて左右に配置していますね。
ちなみに、モデルの素材に合わせて上蓋のタグホイヤーロゴや金具の素材も変わっており、細かいところまで特別感を味わうことができます。
どちらのファンにとっても嬉しいボックスなのではないでしょうか。
進化と挑戦を続けるタグホイヤーとポルシェのパートナーシップから生まれたクロノスプリント。
今後も2社の関係が続く限り、また新作が登場する可能性のあるモデルです。
前作のすっきりとした白文字盤も素敵でしたが、個人的には今作の黒い文字盤の方が恰好良くて好きだなあ!と思いました。
また、「加速・減速するクロノグラフ」という機構もユニークで面白いですよね。
もし実際に拝見する機会があった際には、じっくり眺めて楽しみたいものです。
タグホイヤー公式サイトはコチラから
参考:https://www.porsche.com/japan/jp/accessoriesandservice/classic/models/911-f/911-f-911/
NY
この記事の監修者

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