こんにちは、中野ブロードウェイの時計店「れんず」です。
先日、ノモス タンジェントから新作が発表されました。
それがこちら。
こちらが、タンジェント “2デイト“ NM135です。
ホワイト×レッドのモデルと、ブルー×ホワイトのモデルが登場しています。
お分かりですか。
その名前の通り、デイト機能がふたつ!!
GMT機能のようなものではありません。
どちらも同じ日付を示します。どちらも同じ機能なのです。
何故そんなことを?と思いつつ、目を引かれたのは確かです。
確かに、ノモスは2種類のデイト表記方法を持ち合わせていました。
ひとつは、6時位置や3時位置など、文字盤の中にある窓から数字を出す、よく見かける方法。
△ 6時位置にデイト表記があるタンジェント。
「1」がバーインデックスに溶け込みすぎて、たまに「これデイトありますか?」と問い合わせを受けます。25日とかにした方がいいんですかね。
そしてもうひとつは、文字盤の外周をぐるっと囲むように数字が配置されており、その日をマーカーが挟むことで日付を示すといった、「アップデイト」と名の付くモデルに採用されてきた方法です。
△ 文字盤外周の「1」を緑のマーカーが囲んでいます。これ可愛いですよね。
文字盤外周の数字を使うリングデイト方式は、デザイン性こそ優れているものの、視認性が抜群に良いとは言い難いです。可愛いんですけどね。
今回、この2つのデイトを組み合わせたことによって、ノモス特有の優れたデザインと、視認性の良いデイト表記を融合させることに成功したのです。
さて、デイト表記がふたつ存在していることからもお分かりの通り、ムーブメントも新しく開発されたものとなっています。
DUW 4601
こちらは手巻き式のムーブメントなのでローターがなく、ムーブメント全体がよく見えますね。
とはいえ、機構のほとんどがプレートに隠れてしまっているわけですが、面白みがないということではありません。
この3/4プレートには、これまでのノモスムーブメントではあまり見られなかった仕上げが施されています。
テンプを中心として、太陽の光のような線が描かれています。
また、伝統的なグラスヒュッテムーブメントなら見事な装飾を施すであろうテンプ受けは、テンワが見えやすいようにくり貫かれ、同じようにポリッシュのみが行われています。
かなり現代的に見えるのはこのためかもしれません。
ちなみに、ノモスの最上級コレクション「ラムダ」にのみ使われているムーブメントDUW1001、DUW2002。
これらのプレートにも同じくサンビームのような仕上げが施されています。
なお、美しく青焼きされたネジや、ルビーの軸受けは健在です。
僅か2.8mmの厚さで、直径は34.6mm。
デイト機能が2つ入っていても、このようにノモスのムーブメントはコンパクトでいられるのです。
デイトが2つってどうなの?
異例ともいえる2デイト。
これを無駄と捉えるか、面白いと思うかはやっぱり個々に分かれそうです。
ノモスとしては、視認性の高い窓タイプのデイトと、一ヵ月の経過を感じさせるリングデイト。
見ようによっては、一ヵ月のパワーリザーブ、とも捉えられるかもしれません。
△ これまでのブルー文字盤×アップデイトは、マーカーがグリーンでした。
今回はホワイトになって調和している(=日付が目立たない)ので、本当にデイト機能よりデザインとして採用しているんだなと思いますね。
また、今回のモデルには日付のクイック調整機能がついています。
リューズを2段目にセットしてから回すことで、簡単に日付を合わせることができるようになっています。
嬉しいですね。
いつものように、ケースバックはシースルー仕様かステンレスの裏蓋、どちらも用意されています。
私はムーブメント眺めたい派なので、シースルーバック一択ですね。
色はホワイト×レッドの方が好みです。
好みが分かれそうなこの新作モデル。
さて、皆さんはどっち派でしょう。
画像:ノモス公式サイト
NY
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