こんにちは、中野ブロードウェイの時計店「れんず」です。
日本における、時計に詳しくない人でも知っている時計ブランドといえば、どこでしょう。
まず、「ロレックス」。
高級時計の代名詞とも呼ばれ、千鳥のノブさんやヒカキンさん等、有名人が着ける時計・非常に高額な腕時計だと認識している方も多くいらっしゃるかと思います。
ロレックスのどんなところがすごいのかは知らなくても、なんだかすごい時計らしい!ということは何となく知っている。そんな方も多いでしょう。
(そういう人が存在すること自体、ロレックスのすごいところなんですけどね。
興味のない人にまで名声が轟くのは、知名度・ブランド力が高い証拠だと思います!)
次に、「セイコー」。
駅や学校のような、日本人の生活圏内にセイコーの時計が設置されている確立はかなり高いです。
また、大谷翔平さんや高橋一生さんが着けていたり、アニメや電車等のコラボウォッチで存在を知っているという方もいらっしゃることでしょう。
全然気にしていなかったけれど、家にある時計を見てみたらそういえばSEIKO産だ、なんてこともあるはずです。
2017年に高級志向のブランドとしてセイコーから独立した「グランドセイコー」も、世界的に人気を集めています。
少なくとも、入社前の私が知っていたのはこのふたつ(と、正直なことを言えばシチズン)だけでした。
双方、知名度は抜群。信頼のおける時計ブランドです。
では、「どっちを選んだらいいの?」という疑問に至る方もきっと多いですよね。
今回は店頭スタッフの意見も聞きつつ、ロレックスとグランドセイコーで迷った際、どのようにして選べばいいのかをご紹介いたします。
今回私の疑問に答えてくれたのは、れんず店頭スタッフのYさん!
ご協力ありがとうございます。
実はロレックスとグランドセイコーの2択で悩む方は少数派
「先に断っておくと、ロレックスとGS、どちらも国内での知名度があるブランドではありますが、価格帯もデザインも異なっています。
そのため、実際店頭において『このどちらかで迷っている』という方は少ないです。」
実際、お店に足を運んでいただける方はある程度、予算と「こんな感じのやつが欲しい」というイメージが固まっている方が多く、価格帯とデザインが異なっているこれら2つのブランドではあまり揺れないみたいですね。
ただ、ロレックスもGSも好きで、全然違う2本だけど買えるのは1本だけ……!といった状況ならあり得そうです。
そんな場合、どの点を見て決めればよいのでしょうか。
他の人はどこを見て決めている?
「それぞれの価格帯とデザイン性が違うというのは先程も話に出ましたね。
他でいうと、ロレックスは堅牢性や資産性、そしてステータス性で選ぶ方が多いです。
機械式腕時計にどっぷりハマっているという訳ではない方にとっても、「高級時計といえばロレックス」というイメージがあるためです。
とりあえずロレックスを1本持っていれば大丈夫だろう、安心だろうという考えが、多くの方の根底にあるように感じられます。
対するグランドセイコーは、文字盤やムーブメントのバリエーションの豊富さ、そして国産腕時計屈指の高精度への探求心です。機械式腕時計界のトップに君臨するパテックフィリップにも迫るGSウォッチの精度は、日本の職人による技術力の結晶であるといえます。
機械式時計というある種の制約の中で、ただひたすらに正確な時間を追い求めるGSのお時計には、夢とロマンが詰まっています。
その魅力に取りつかれた人は、グランドセイコーを選ぶのです。
よって、
「大人として、よりしっかりした物が欲しい人」はロレックスを。
「時計として、よりしっかりした物が欲しい人」はグランドセイコーを選ぶ。
という印象があります。
どちらかが優れている、どちらかが上であるというわけでは当然なく、求めるものが違っている感じですね。」
ん~~なるほど!
ロレックスとGSで悩む方が少ないというのも、これを聞くと納得ですね。
高級腕時計に何を求めるか。ここが大事なポイントのようです。
どちらを選んだとしても高額なお買い物には間違いありませんから、なるべく理想に近いものを選びたいですよね。
店頭で実物を確認する場合でも、ネットショップで購入する場合でも、事前に不安や疑問をスタッフに投げかけてくださいね。
あなたの気になっていること、何でもお伺いしますよ。
*
ちなみに、正直ロレックスとGSだけに限った話ではありませんが、純正部品の流通が少ないため、一般的な時計屋さんで修理を行うことが難しく、メーカーへ直接オーバーホールや修理に出す必要が出てきます。
とはいえ、グランドセイコーは10年、ロレックスは25年と、どちらも部品の保有年数は長いので、廃盤となってしまった後でも十数年間はメーカー修理を受けてもらえる可能性が高いです。
そういった意味で、両社とも信頼できるブランドであることに間違いはありません。
ロレックスの人気モデル3選
折角なので、当店でもよく出ているモデルをご紹介いたします。
サブマリーナー デイト 126610LN
2020年にモデルチェンジが行われ、約70時間のパワーリザーブを誇るCal.3235を搭載するサブマリーナーデイト。
300mもの高い防水性、堅牢で頑丈なオイスターケース、スタンダードなデザイン。
普段使いしやすいため、非常に人気です。
デイトなし版のRef.124060も人気が高いですよ!
エクスプローラー 40 224270
こちらは2023年にモデルチェンジが行われた40mmのエクスプローラー。
文字盤もケースもシンプルで、視認性も実用性も抜群です。
日常的に着けやすいモデルはやはり一本持っておくと安心ですよね。
GMTマスターII 126710BLNR
2色のベゼルとGMT針を備えるGMTマスターII。
赤黒、黒灰、緑黒など色のバリエーションは様々ですが、今回は青黒ベゼルをピックアップ。
ジュビリーブレスレットとオイスターブレスレットを選択できるのも良いですよね。
個人的にはカフェオレモデルの色味が好きですが、皆さんはいかがでしょう。
また、GMTマスターIIにはレフティモデルが存在するのも特徴ですね。
今回バリエーションが豊富で特定のモデルに絞り込みきれないため除きましたが、ご自身の好みに合わせてサイズやデザインを選ぶことができるデイトジャストも人気ですよ。
グランドセイコーの人気モデル3選
花筏 SBGA443
普段、店頭ではなく通販側にいる私ですが、それでも実感できるほど花筏は人気が高いです。
グレイッシュなピンクとすっきりとしたデザインは非常に人気で、出品してすぐに注文が入ることも珍しくありません。
日本製のグランドセイコーによる桜モチーフの時計ということもあり、国外からのお客様にも高い人気を得ています。
雪白 SBGA211
スノーフレーク、雪白と呼ばれるこの文字盤は、真っ白で独特なテクスチャを持っています。
スプリングドライブムーブメントを備えており、白い文字盤の上を青い杪針が流れるように移動していく様子は、ついうっとり見惚れてしまいます。
10気圧防水を備えているので、雨の日でも安心して着用できますよ。
SBGA465
和紙のようなざらざらとした型打ち模様が施されたこちらのモデルも人気が高いですね。
文字盤の色が白いので一見雪白に似ているように思えますが、文字盤の模様やインデックスの形など、細かいところに違いを見ることができます。
よく入荷し、そしてよく売れていくモデルをこうして3モデル挙げてみると、黒文字盤ではなく、明るくて爽やかなモデルが揃いましたね。
やはりロレックスとGSは、知れば知るほど比較の相手にすることは少なそうです。
スマートフォンが普及した現代でも愛され続けている高級腕時計に、何を求めるのか。
人によってその答えが違うからこそ、様々なブランドの腕時計があって楽しめるというものです。
どちらが上、どちらが正解という考え方ではなく、自分の欲しいものに辿り着けるお手伝いができればと考えています。
迷われた際にはぜひ、ご相談ください!
NY
この記事の監修者

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好きなブランド: 全般。あえてあげるならブレゲです。
1987年生まれ、埼玉県出身
日本時計輸入協会認定 ウオッチコーディネーター(CWC)
業界歴13年
20歳でアパレル業界へ入り、服飾販売員として勤務をしたのち、かねてより興味のあったブランド業界へ。
時計だけでなくジュエリーやバッグ等、ハイブランド商品をオールジャンルで取扱う某社にて経験を積んでいく過程で時計の奥深さに惹かれ、時計部門の責任者となる。
れんず入社後、店舗販売スタッフとして従事したのち店長を経て、2023年11月から統括責任者として就任。
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