こんにちは、中野ブロードウェイの時計店「れんず」です。
毎年行われる世界的大型イベント、ウォッチズ&ワンダーズ ジュネーブ。
2025年は4月1日~7日の期間で開催されることが決まっています。
こちらの記事では、グランドセイコーの新作モデル情報をまとめております!
エボリューション9コレクション
SLGB003 “樹氷”

北海道や東北地方、そしてスプリングドライブの製造地である信州地方で見ることができる「樹氷」。
樹氷とは、雪や水蒸気などの水分が風で吹き付けられ、樹木に付着して凍ることで白く美しい姿になる現象のことをいいます。
世界的にもあまり見られない現象で、日本以外ではドイツのシュヴァルツヴァルトでのみ見られるのだとか。
今作の文字盤はそんな樹氷をモチーフとして、乱立する白い木々を表現した型打ちパターンが採用されています。
これって新パターン文字盤じゃないですか? 嬉しいですね。
雪や氷を思わせる、シルバーがかったブルー文字盤を備えています。
スプリングドライブ U.F.A.

グランドセイコーの「V.F.A.」をご存じでしょうか。
1969年に発売された「グランドセイコーV.F.A.(Very Fine Adjusted) 」は、時計としての正確さを極限まで追求した高精度モデル達に付けられた名前です。
入念に調整を行ったムーブメントを搭載しており、月差±1分以内という高精度を誇っていました。
今回初登場したCal.9RB2には、そんなV.F.A.を意識した「スプリングドライブ U.F.A.」という名が付けられています。
V.F.A.(Very Fine Adjusted)に対して、U.F.A.(Ultra Fine Adjusted)として更に精度を向上させており、その精度はなんと年差±20秒。
クォーツ式を除く、ゼンマイの力で動く腕時計としては世界で最も高精度なムーブメントであるといえます。
ムーブメントのローターには、U.F.A.ムーブメントであることが一目で分かる刻印が施されています。

更に、スプリングドライブ史上初、緩急調整機能が追加されました。
経年変化による歪みによって生じるであろうズレに対し、将来、そのムーブメントの補正ができるように設計されています。
また、ムーブメントの小型化も行われたことで、ケース径37mmと、かなりコンパクトになりました。
バックルに調整機能が追加

なんと、ブレスレットのバックルに微調整機能が追加されました。
2mm単位で3段階のスライド調整ができるようになりました!
これ非常に嬉しいですね。
ちょっとだけ緩めたい、ちょっとだけ締めて着けたい、というときにこの機能があるのとないのでは、快適度が違いますからね。とてもいいアップデートだと思います。
SLGB001 限定版

上記のレギュラーモデルと同時に、少し青が強くなった限定モデルも発表されました。
クロコダイルストラップを備えたこちらのモデルはプラチナ製で、80本限定で販売されます。
商品詳細


コレクション名:エボリューション9コレクション
型番:SLGB003
ケース径:37mm
ムーブメント:スプリングドライブ式キャリバー9R65(スプリングドライブU.F.A.)
素材:ブライトチタン
文字盤色:シルバーがかったブルー
防水性能:10気圧防水
希望小売価格:1,518,000円(税込)


コレクション名:エボリューション9コレクション
型番:SLGB001
ケース径:37mm
ムーブメント:スプリングドライブ式キャリバー9R65(スプリングドライブU.F.A.)
素材:プラチナ
文字盤色:ブルー
ストラップ:クロコダイル
防水性能:10気圧防水
希望小売価格:5,500,000円(税込)
◆限定80本(国内40本)
どちらも2025年6月6日に発売予定。
switch2発売の次の日ですよ。
SLGC007 “岩手山” テンタグラフ

冬の澄んだ青空と溶け合うような淡い空色の雪を被る岩手山。
その尾根から着想を得たモデルです。
2025年2月に登場した岩手山ダイヤルは「尾根筋」から発想して作られた文字盤でしたが、今回は「尾根」なので違うパターンが採用されていますね。
今作の方が模様が細かいです。
テンタグラフとは、「毎秒10振動」「3日間のパワーリザーブ」「自動巻き式」「クロノグラフ」という4つの要素を持つモデルに付けられる名前です。
2023年に初めて登場したこのテンタグラフは、4つの要素から名付けられています。
→“TEN beat(10振動)”, “Three days(3日間持続)”, “Automatic(自動巻)”, “ChronoGRAPH”
これまで機械式ムーブメントでクロノグラフ機能を備えたものはありませんでしたが、2023年に登場したSLGC001によって、新たな道が拓けました。
今作は、そのSLGC001の色違いモデルですね。
商品詳細

コレクション名:エボリューション9コレクション
型番:SLGC007
ケース径:43.2mm
ムーブメント:自動巻きキャリバー9SC5
素材:ブライトチタン
文字盤色:スノーブルー
防水性能:10気圧防水
希望小売価格:1,980,000円(税込)
スポーツコレクション
SLGC009 “Tokyo Lion” テンタグラフ

獅子をシンボルマークとしているグランドセイコー。
百獣の王をブランドの象徴として掲げ、常に最高峰の腕時計を目指し、研鑽を重ねています。
そんな獅子の力強い爪をモチーフとした今作は、かなり大胆なケースデザインをしていますね。
ケースもダイヤルも立体的な構造となっており、ユニークな個性を持っています。
昨年にもスポーツコレクションにてクロノグラフモデルが登場していますが、ケースデザインから性能まで大きく異なっていますね。
こちらのモデルも「テンタグラフ」モデルなので、クロノグラフ機能と3日間のパワーリザーブを備えた10振動の自動巻きムーブメント、Cal.9SC5を搭載しています。
商品詳細

コレクション名:スポーツコレクション
型番:SLGC009
ケース径:43.2mm
ムーブメント:自動巻きキャリバー9SC5
素材:ブリリアントハードチタン
文字盤色:ブラウン
ストラップ:ラバー
防水性能:20気圧防水
希望小売価格:2,310,000円(税込)
ヘリテージコレクション
SBGW323 “岩手山/桐”

ヘリテージコレクションには、岩手県の県花である桐から着想を得た柔らかい色合いのモデルが登場しました。
淡い紫色が上品ですね。素敵です。
中央から放射状に広がる岩手山パターンが採用されています。
ケースサイズは36.5mmと小型。革ストラップも合いそうですよね。
1967年に登場した名作「44GS」をベースに作られた、現代のクラシカルを体現するモデルです。
商品詳細

コレクション名:ヘリテージコレクション
型番:SBGW323
ケース径:36.5mm
ムーブメント:手巻きキャリバー 9S64
素材:ステンレス
文字盤色:パープル
防水性能:10気圧防水
希望小売価格:770,000円(税込)
マスターピースコレクション
SBGD223 スプリングドライブ8デイズ

△ 右上に獅子の足跡が写っています!
マスターピースコレクションのお時計は、機械式なら「アトリエ銀座」、スプリングドライブなら長野の「マイクロアーティスト工房」によって生み出された至高のムーブメントを搭載します。
2024年に登場したSBGD215と同じデザインをしており、サファイアだった部分はブラックスピネルに置き換わっています。
しかし、昨年のモデルと違うのは「ケースサイドにもダイヤが追加された」というところ!

△ SBGD215は表面だけにジェムセッティングされていましたが……

△ 今作はケースサイドにもダイヤモンドが入っています。
今作のテーマは【漆黒の闇より出でる孤高の獅子】ということで、ダイヤモンドとブラックスピネルがお互いを引き立て合っていますね。
中央の黒い部分は、花筏や深雪の文字盤と同じような模様が入っています。
マイクロアーティスト工房が手掛けたスプリングドライブ式キャリバー9R01を搭載し、8日間のパワーリザーブを備えています。
商品詳細

コレクション名:マスターピースコレクション
型番:SBGD223
ケース径:44.5mm
ムーブメント:スプリングドライブ式キャリバー 9R01
素材:プラチナ
文字盤:ブラック×ダイヤモンド×ブラックスピネル
ストラップ:クロコダイル
防水性能:10気圧防水
希望小売価格:38,500,000円(税込)
2025年のウォッチズ&ワンダーズ ジュネーブでは、以上の6モデルが新作として発表されました。
グランドセイコー公式サイトはこちら
以下は、新作発表前に公開していた内容です。
2024年に登場した新作
昨年の記事はこちら。
画像も交えて紹介しておりますので、併せてご覧くださいね。
SLGW002/SLGW003
やはり一番の目玉は、エボリューション9コレクションに追加された横向きの「白樺」ではないでしょうか。

△ SLGW002

△ SLGW003
元々人気の高い白樺ダイヤルに加え、GSはCal.9SA4という新たな手巻き式ムーブメントを発表しました。
ケースやバックルだけでなく、針やインデックスにまでピンクゴールドを使用しているSLGW002。
そしてブリリアントハードチタンという、ステンレスよりも軽く硬く、通常のチタンよりも白くて美しい素材を使用したSLGW003。
どちらも非常に上品で素敵ですよね。
個人的にはかなり好みです。
SBGC275

スポーツコレクションには、スプリングドライブムーブメントを搭載した赤いモデルが登場しました。
素材にはブライトチタンを使用しており、精悍な外見とは裏腹に軽やかな着け心地となっております。
ラグ、フラッシュフィットにあたる部分がかなり個性的ですね。
金属の塊を切り落としたかのような大胆さは、デザインコードに囚われ過ぎないスポーツコレクションならではだと思います。
この部分はグランドセイコーのシンボルでもある獅子の前足から着想を得たとのことで、その力強さ、威厳は見ているだけでも伝わってきますよね。
文字盤は穂高連峰の朝焼けをイメージしており、日の出前の30分ほどしか見ることのできない紅の景色を見事に表現しています。
SLGT005

全世界で20本限定という、かなり希少な価値を持ったこちらのモデル。
画像からもお分かりの通り、内部が見えるスケルトン仕様のお時計であり、「コンスタントフォース」と「トゥールビヨン」という、ふたつの複雑機構を搭載しています。
コンスタントフォースとトゥールビヨン
機械式時計は、リューズを使ってゼンマイを巻き上げ、それがほどけていく力で動いています。
オルゴールやチョロQと一緒ですね。ゼンマイを巻き、ほどけきったら止まります。
巻き上げた直後はパワーが沢山あるので高い精度を保っていられますが、ゼンマイがほどけてくるとパワーが弱まり、精度が落ち、やがて止まってしまいます。
この「ゼンマイがほどけてきたら精度が落ちる」を補うことができるのが、「コンスタントフォース」です。
直訳すると「一定の力」となるコンスタントフォース。
巻き上げたゼンマイの力を一旦溜めて、一定の力で供給をし続けるという仕組みです。
対して、「ムーブメントの精度を司る部分を規則的に回転させることで、重力によって生まれる同じ方向への負荷・偏りを散らそう」という機構が「トゥールビヨン」です。
長い時間ポケットに入れたままにしていることが多かった(=パーツが若干偏りやすかった)懐中時計の時代に生まれたこの機構。
現在は時計を着けている腕自体がよく動くので、どうしても必要な機能という訳ではありません。
しかし、外見のインパクトと機構としての難易度の高さから、現在でも高く評価されています。
どちらもムーブメントの心臓部の安定した運動を守るための機構であり、当然、容易に量産できるものではありません。
そんなふたつの複雑機構を、6時位置の同軸に配置しているこちらのモデル。
音も良いんですよ。

△ グランドセイコー公式チャンネルより
1秒の間に、
チチチチチチチチ ←トゥールビヨン
カチ カチ ←コンスタントフォース
こんな感じで動いています。
実際に手に取って聞いてみたいものですね。
画像:https://www.watchesandwonders.com/en/media-center/geneva-2024/grand-seiko
という訳で、2024年のウォッチズ&ワンダーズ ジュネーブではこちらの4点が登場しました。
新しい手巻き式ムーブメントやコンプリケーションモデルと、グランドセイコーが誇るムーブメント技術にスポットライトが当てられていましたね。
個人的な新作予想・願望
私個人としては、新たな文字盤のパターンを見たい気持ちがあります。
モチーフとして表現している風景が違っていたとしても、「これは〇〇と同じパターンの色違いだな~」と感じてしまうことが多々あったので……。
(例えば、2025年1月に登場した銀座エリア限定モデルのSBGA503も、人気モデルの花筏と同じ模様の色違いですよね。こういう感じです)


△ SBGA503の画像はGS公式サイトから。
インデックスの形など細かいところを見れば別物だというのは分かりますが、ぱっと見た時の違いが欲しいというか、そんな気持ちです。
ただ、白樺ダイヤル(SLGH005)の黒版(SLGH017)はかなり恰好良い!素敵!と感じたので、難しいものですよね。

私はちょっと、ほんのちょっと同じようなパターンに飽きてきちゃっただけです。
違う感じのやつも見たいな~って、思いました。
あとはブレスレットやバックルのアップデートがあったら面白いな、とか。
→「バックルのアップデート」が当たりましたね! 予想というより願望でしたが、微調整システム、全モデルに搭載してほしい気持ちです。
スポーツコレクションじゃないGSの夜光をもっと見たいな、とか。
GSのお時計と夜光ってあんまり一緒にいるイメージがないのですが、皆さんはどうですか?
意外とそんなことないですか? 全然ないわけではありませんが、やっぱりあまり見かけないような。
「蛍」って名前の夜光モデル(夜光モデルとは?)とかどうですかと、安直にも考えてしまいますね。
そんな感じで、2025年の新作は、外面の更なる進化を期待しています!
また、グランドセイコーは周年記念モデルや限定モデルを出すのが好きなので、そのあたりにも注目していきたいですね。
◆2025年は初代グランドセイコー誕生から65年目
◇2026年の方が周年になるものが多そう?(GS初のブラックセラミックモデルから10年、マイクロアーティスト工房による8日間のパワーリザーブを持つスプリングドライブモデルから10年など)
◇2代目キングセイコー「KSK」の発売から60年目だが、セイコー創業140周年を迎える2021年に復刻モデルが出ているので特に何もないかも
……と、2024年の振り返りと、私の予想・願望はこんな感じでした。
NY
この記事の監修者

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株式会社れんずにて、ブランド時計に関する記事や紹介文を作成しています。
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