【徹底比較】パテックフィリップとロレックスの違い

  • 投稿日:2023年12月04日

皆さんは数ある時計ブランドの中で、どのブランドの時計が好きですか?

数多あるブランド時計の中でも時計愛好家の中で特に人気が高いのは、パテックフィリップとロレックスと言っても過言ではないでしょう。

いずれも様々な特徴がありますが、どちらもステータス性と資産性の高さに定評があります。

同じ高級時計ブランドではありながら、それぞれが持つ特徴が故に多くの違いがある事をご存知でしょうか。

多くのブランド時計の中から人気の高いパテックフィリップとロレックスの2ブランドに厳選し、それぞれのブランドの歴史や特徴、また違いなどを解説させて頂きたいと思います。

もしこの2つのブランドで迷った場合、ブランドの歴史やコレクションの特徴を抑えて、自分のニーズに合致した時計を選ぶ事が大切です。

記事内ではそれぞれのお薦めの人気モデルもご紹介するので、是非とも参考にしてみて下さい。

 

パテックフィリップとは

時計ファンであれば必ず耳にしたことがあり、その名を知る多くの方が一度は手にしてみたいと憧れるブランドがパテックフィリップと言えるのではないでしょうか。

1839年にアントワーヌ・ノルベール・ド・パテックとフランソワ・チャペックの2人のポーランド人の手により、”世界最高峰の時計をつくる”の理念のもとスイスで創業したパテック・チャペックがブランドの始まりです。

後にチャペックは退社し、技術者として加入したジャン・アドリアン・フィリップとパテックの両名の名を冠したパテックフィリップに名称を変更。

184年以上の歴史が積み重ねられているだけでなく、創業者の理念を脈々と受け継ぎ約2世紀に渡って絶え間なく最高峰の時計製造を続け、今や世界3大時計メーカーの一角を占めます。その3大時計メーカーの中でも自他共に認める名実ともに頭一つ抜きんでた存在と言え、今もなお時計界をリードし続けるのがパテックフィリップです。

その顧客には、日本の天皇家を始めとする世界各国の王侯貴族、音楽家や小説家など歴史に名を遺す偉人達が名を連ねます。

 

ロレックスとは

時計ファンでなくとも一度は目や耳にしたことがある時計ブランドと言えばロレックス。数多ある時計ブランドの中でも抜群に高い知名度を誇るブランドであると言っても過言では無いと言えるでしょう。

ドイツ生まれの実業家ハンス・ウィルスドルフにより、1905年にイギリスのロンドンで開業した時計輸入商社ウィルス&デイビスが始まりであり、後にロレックスに社名を改名し腕時計の製造に着手し現在に至ります。

1926年には防水を備えるオイスターケース、1931年には全方向高回転式ローターによる自動巻き機構であるパーペチュアル、文字盤上に日付表示の小窓を備えるデイトジャストなど多くの機構を発明。

華美な装飾の無いシンプルかつオーソドックスなデザインのコレクションが多いロレックスですが、堅牢性や実用性は多くのブランドの中でも群を抜いて高い事でも定評があります。

ローエンドからミドルレンジと言えるプライスレンジのコレクションも多いため、初めて高級時計を手にしたいと言うユーザーにも高い人気があります。

ブランドの歴史はこれまでとし、それぞれの特徴を簡単にご説明させて頂きます。

 

パテックフィリップの3つの特徴

1. 世界3大時計メーカーの一つ

時計ファンであれば誰もが一度は耳にしたことがある世界3大時計メーカーという言葉ですが、古くからパテックフィリップ、ヴァシュロン・コンスタンタン、オーデマピゲが挙げられます。

いずれのブランドも高い知名度は勿論の事、長年に渡り高い品質の最高級の時計を作り続けてきた事による伝統、そしてステータス性を含めた高い格式を持ち合わせている点が3大時計メーカーに選ばれる所以です。

前述していますが、3大ブランドの中でも頭一つ抜きんでた存在であるのがパテックフィリップと言えると思います。

 

2. スイス時計製造の伝統を重んじつつ革新を続ける

1839年の創業以来、創業者のビジョンのもと時計製作の伝統を継承しつつ、時流に合わせた革新的技術の開発を続け、これまでに100以上の特許技術を出しているのも大きな特徴です。

伝統を守り、世界最高水準の品質保証基準を満たすのはもちろん、未だ時計業界をリードし続けるブランドとして成長や革新は止めることはありません。

パテックフィリップがここまで業界をリードし続けられているのも、独立、伝統、革新、品質と精緻な仕上がり、希少性、付加価値、美、サービス、思い入れ、継承の10の価値を体現してきているからです。

独自の価値観を継承し続けるからこそ、流行に流されない唯一無二の存在感を発揮していると言えるでしょう。

 

3. 熟練職人の手掛ける完全マニュファクチュール

幾つかのブランドが一つのグループに属するグループ再編化の進む時計界ですが、どのグループにも属さない垂直統合した生産体制を貫くのがパテックフィリップです。

自社に研究開発部門を持ちケースからムーブメントに至るまで、完全に自社で開発から製造までを行う完全なマニュファクチュールブランドです。

機械やロボットによるオートメーション化が進む現代ですが、細かなパーツの仕上げやアッセンブリーの工程等は熟練の職人の手作業で行われています。

この様なことから生産本数には限界があり、その年間生産本数は推定6万本と言われており、2022年時点での推定120万本と言われるロレックスのたった5%に留まっています。

大変希少価値が高く、製造工程にもコストが掛かっている事などから、価格も高くなりやすい事が容易に想像できます。

 

パテックフィリップのおすすめモデル3選

2023年現在パテックフィリップは8つのカテゴリーで153のコレクションを展開しています。新品から中古までを扱うれんずとして、現在製造中のモデルから廃盤となっているモデルも含めて、お勧めのコレクションをご紹介致します。

パテックフィリップの人気モデルとして挙げられるのが、『カラトラバ 』、『ノーチラス』『アクアノート』の3つです。

 

カラトラバ

シンプルな機能性ながらも華美な装飾の無いエレガントなラウンドケースを採用するカラトラバ。古典的でありながらモダンで気品があり、時を超越するタイムレスな佇まいから、ドレスウォッチの最高峰とも言われています。

 

カラトラバでおススメのモデル 5119J-001

クルドパリやホブネイルパターンと呼ばれる特徴的な装飾が施されたベゼルが目を惹くカラトラバ。1985年に誕生したRef.3919の後継機種として2006年に発表。現在では既に生産は終了していますが、ケース径は36ミリであり、手首が細めの多くの日本人の腕には馴染み易く、ドレスウォッチとして使うには抜群なサイズ感です。

ムーブメントは手巻き式のCal.215PSを搭載しており、ケース厚7.43ミリの為、袖口の収まりが良いのも魅力です。裏蓋はシースルーバックを採用しているため、優れた芸術性が楽しめます。

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ノーチラスでおススメのモデル 3800/1A

 

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1980年代初頭から2000年代半ばまで製造が続いたロングセラーモデル。昨今人気の高まりを見せるラグジュアリースポーツウォッチにカテゴライズされ、スポーティーさと高級感を併せ持つ印象のコレクションです。

初代ノーチラスジャンボやRef.5711に比べ小ぶりなサイズ感は日本人の細い手首にも馴染み易く、生産は終了した後も高い人気を維持し続けます。ブルーブラックやブラックにローマ数字などのダイヤルカラー、ステンレスやイエローゴールドなど素材のバリエーションも豊富です。

 

アクアノートでおススメのモデル 5167A-001

 

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ノーチラスと同じくラグジュアリースポーツウォッチにカテゴライズされます。1997年に発表された初代アクアノートの後継機種として2007年に発表。大型化が進んだ当時の時流に合わせ誕生したエクストララージサイズが多くの支持を得ました。シンプルな3針にステンレスケース、軽快で着け心地の良いトロピカルバンド(ラバーバンド)の組み合わせは、カジュアルに使える高級スポーツウォッチとして高い人気を誇ります。

 

ロレックスの3つの特徴

1. 圧倒的知名度によるステータス性と資産性の高さ

最も知名度がある時計ブランドと言えばロレックスと言っても過言ではなく、万国共通で抜群の認知度を誇ります。時計に興味が無い方に知っている時計ブランドはと聞けば、多くの方がロレックスと答える事でしょう。

あまりの認知度の高さが故に嫌い・苦手というご意見も多いと思いますが、世界で最も売れているブランドと言えばやはりロレックス。この数年その人気ぶりには拍車が掛かり市場では枯渇状態が続き、定価以上のプレミアム化が進んでいる事から新たな投資の対象として資産性の高さも注目を集めます。それは何も現行品に限った事ではなく、数十年前に生産が終了したコレクションも対象となり、当時数十万円であった時計がひとたびオークションに出品されれば数千万~数億円と言った驚愕の価格で落札されるほどです。

 

2. 性別や世代を問わず幅広い人気

前述の通り万国共通の知名度と抜群の人気を誇るロレックス。その人気ぶりは男性や女性の性別、ミドルやシニアなどの年代をも問いません。エントリーゾーンのオイスターパーペチュアル、ミドルレンジのデイトジャスト、ハイエンドのデイデイト、スポーティーなプロフェッショナルモデルなど、世代や使い方に合わせたコレクションが多く展開されているのも、幅広い層から支持を受け続ける要因だと思います。

 

3. ブランド時計界随一の実用性と機能性の高さ

時計店スタッフとして長年従事する私が、最も安心してご提案できるブランドと言えばロレックスです。その理由は簡単で、頑丈さや時刻の正確さは他のブランドを凌駕するほど、実用性に優れ普段使いに最も適しているからです。

また長くご愛用を続けるなら定期的なメンテナンスが必要となりますが、自社製のムーブメントを採用しながらもメンテナンス性も格段に優れています。数十年前のモデルであってもメンテナンスは比較的容易で、古いヴィンテージモデルでも十分に精度を発揮し、長きに渡ってご使用いただける点も魅力であり、ロレックスの人気が高い理由と言えます。

 

ロレックスのおすすめモデル3選

エントリーゾーンのオイスターパーペチュアル、ミドルレンジのデイトジャスト、ハイエンドのデイデイト、プロフェッショナルの中から3つのモデルを厳選してみました。

 

エントリーゾーンおススメのモデル オイスターパーペチュアル41 124300

 

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華美な装飾は無く、機能も最小限に抑えた最もシンプルでミニマルなデザインが特徴とも言えるオイスターパーペチュアル。ロレックスが発明したオイスター(防水)とパーペチュアル(自動巻)をネーミングに採用し、まさにロレックスの原点であり象徴とも言えるモデルです。現行モデルのこちらは41ミリですが、他に36ミリのミドルサイズ、31ミリのレディースサイズがラインナップ、文字盤カラーも豊富に展開されており、お好みに合わせたサイズやカラーを選べるのも魅力です。

 

ミドルレンジおススメのモデル エクスプローラーI 114270

 

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探検家という名前の通り視認性を追求したダイヤルのデザインが目を惹きます。多くの機能を備えず、華美な装飾のないシンプルなデザインが支持を得ており、装いやシーンを選ばずご使用頂けます。36ミリというミドルサイズの為、手首の細い日本人男性、メンズライクな時計を好む女性にもおススメしたいモデルです。生産終了後は価格高騰が顕著なロレックスですが、個体数が多いため価格帯が控えめというのも魅力です。

 

プロフェッショナルのおススメのモデル コスモグラフデイトナ 116520

 

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1963年に初代モデルが誕生したコスモグラフ・デイトナ。その人気ぶりからクロノグラフの王様とも呼ばれます。念願だった自社製クロノグラフムーブメントの開発に成功し、2000年に発表され2016年まで生産され続けたロングセラーモデルのRef.116520。ヘアラインとポリッシュを組み合わせた仕上げは、スポーティーでありながら上品さを併せ持ちます。こちらもロングセラーモデルが故に個体数も多く、比較的価格が控えめである事も手にし易い事も人気の秘訣です。

 

まとめ

パテックフィリップもロレックスもさまざまな違い、相反する立ち位置とも言えるブランドではありますが、どちらも甲乙つけがたい人気があります。

有名な人気ブランド時計なだけあってデザイン性や機能性等に優れており、装着しているだけでも一種のステータスになり得るでしょう。

興味がある方は、是非ともパテックフィリップとロレックスを比較して、自分の価値観や日常のご使用スタイルに合った時計を選んでみてはいかがでしょうか。

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