ロレックス エクスプローラーI 214270の価格相場を検証

  • 投稿日:2024年02月28日

3・6・9のインデックスに3針のみというシンプルなデザインで人気を博すエクスプローラー。
1953年に初代モデルが誕生したロングセラーであり、大きなデザイン変更がされる事なく現在に至ります。
114270の相場検証に続いて、2021年に廃盤となった214270に焦点を当ててみたいと思います。

前期種である114270の価格検証はこちらのブログを参考にしてください。

ロレックス エクスプローラーI 114270の価格相場を検証

214270について

1953年に誕生した初代6350から2010年に廃盤となる114270まで57年もの間、36ミリという絶妙なサイズ感が受け継がれ続けてきましたが、大型化の進んだ時計界の時流に合わせ39ミリと大型化され発表されたのが2010年に誕生したのが214270。

1990年代後半には急速に大型化が進んだ時計界でしたが、デイトジャストやエクスプローラーなどロレックスで大型化が図られたのは2009年からとなります。
ケースサイズはもちろんですが、ブレスレットの造りなど大幅なアップデートが行われたモデルと言えます。

前機種114270からの変更点

まずは214270のアップデートされた点をいくつか見てみる事とします。

ケース径が36ミリから39ミリへ大型化

最も大きな変更点と言えばやはりケース径の大型化でしょう。
36ミリか39ミリかという点では好みが大きく分かれるところですが、いずれも人気の高いベストセラーモデルです。
手首周りが16cm程度の方には若干39ミリだと大きく感じられることもあり、廃盤となった36ミリを好む方も多く、旧型となる14270や114270の価格が上昇した事は記憶に新しいところですね。

写真だけを見比べるとさほど違和感は有るように感じませんが、1ミリ変わるだけでも大きく印象が変わるのが腕時計ですので、たった3ミリと思うかもしれませんがこの3ミリの違いは実物ではかなりの違いを感じます。
以下に述べますが、ブレスレットやバックルの造りにも大幅な変更が有ったため、触れた時の質感や腕に着けた時に感じる重厚さは全くの別物とも言えます。
旧型ではEXPLORERの文字は12時側にプリントされていましたが、214270では6時側に移動しています。

ブレスレットの駒の変更

114270までのブレスレットの駒は中空(空洞)のタイプでしたが、Ref.214270からはステンレス削りだしの無垢の駒へ変更された事により重厚さと堅牢性が増した造りとなりました。
写真上側が新型の無垢駒、下側が中空タイプの旧型です。

バックルの変更

コマが無垢仕様へと変更されただけでなく、バックルも大幅な変更が行われています。
バックルの被せ部分、フリップロック部分、中板部分がかなり頑強な作りとなった事で、装着感と堅牢性が一層増した造りとなりました。

ムーブメントをCal.3132へ変更

耐磁性や耐衝撃性に優れるブルーパラクロム・ヒゲゼンマイを採用し、新型耐震装置パラフレックス・ショック・アブソーバを装備しています。パワーリザーブは3130と変わらず48時間です。

214270の主な変更点

他のロレックスと同様、214270についても同じ型番の中での仕様変更があります。
時計自体の仕様の違いは3つ、付属品(国際保証書)の違いが3つあり、いずれの違いでも売買価格に若干の差がございます。

シリアルナンバーはGとランダム

214270は2010年の新作となりG番とランダム番が存在します。2010年当初のシリアルナンバーはG番でしたが、2010年の途中からランダムへと切り替わっています。

インデックスの夜光の有無

2010年から2016年途中までは画像右側の369のインデックスに夜光が無く鏡面仕上げが施された通称ブラックアウトと呼ばれる前期、2016年途中からは画像左側の様に369のインデックスにも夜光塗料が塗布された後期がございます。夜光塗料は前期型はスーパールミノバ、後期型はクロマライトを採用しています。
写真で見ても解るように、後期型は長針が太く長くなるマイナーチェンジが行われています。

なお、14270や114270の369のインデックスも白いので、夜光が塗布されているように見えますが、実は夜光塗料ではなくエナメル塗料が塗布されているので暗所でも光る事はありません。

バックルの仕上げの変更

バックルの被せ部分を開いた中板の部分の仕上げに変更が有ります。画像下側が旧型でザラツキ感のある梨地仕上げ、画像上側が新型でポリッシュ(鏡面)仕上げとなります。このバックルの仕上げの変更も2015年の後半位から順次行われています。

ギャランティータイプの変遷

時計の仕様違いではありませんが、国際保証書は3回の変更が行われています。

ブラックアウト仕様の前期(右下)と中期(左下)のカードギャラの2パターン、夜光ありのクロマライト仕様では中期(左下)と最新(上)のカードギャラの2パターンが存在します。

カードギャランティへ変更になってからは、ブラックライトを照射するとROLEXの文字が浮かび上がります。
最新のカードギャランティにはNFCチップが埋め込まれており、NFC対応のスマートフォンなどを近づけるとブラウザが立ち上がり、ロレックスのオフィシャルサイトを閲覧する事が出来ます。

214270の相場目安

※いずれも保証書があり良コンディションの場合の目安です(2024年1月現在)

◆前期型 ブラックアウト:

シリアルG番
販売相場:1,000,000円前後
買取相場:750,000円前後

シリアルランダム番 バックル梨地仕上げ
販売相場:~1,100,000円程度
買取相場:~800,000円程度

シリアルランダム番 バックル鏡面仕上げタイプ
販売相場:1,100,000円前後
買取相場:800,000円前後

◆後期型 夜光あり

旧カードギャラ
販売相場:
買取相場:900,000円前後

新カードギャラ
販売相場:
買取相場:1,000,000円前後

114270購入の狙い目モデル

将来的に資産価値的上昇を求めるなら

ブログ執筆時点で言えば、369インデックス夜光あり、鏡面バックル、新ギャランティーの最後期の仕様となります。

実用性にこだわり値ごろ感を求めるなら

現状、最も古い仕様となる、シリアルG番、ブラックアウト、梨地バックル、一番古い旧ギャランティーが一番お買い得でしょう。
ただG番は214270が発表された2010年半ばくらいまでしか製造されておらず、流通量が非常に少ないのではないかと推察されます。
もしかしたら遠い(近い)将来逆転現象が起きて製造された期間が極めて短いG番の方が高くなるなんて事ともあるかもしれませんね!

エクスプローラーの商品一覧はこちらの画像から

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